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2m高基礎の家は浸水に強い?メリットデメリットと床下空間活用法

2m高基礎の家は浸水に強い?メリットデメリットと床下空間活用法

家を建てる際に、基礎の高さをどうするかは、建物の性能や快適性に大きく関わる重要な選択肢です。
特に、近年増加する自然災害への備えとして、また、限られた敷地を有効活用する手段として、一般住宅よりも高い基礎、例えば2m高基礎の採用に関心を持つ方が増えています。
しかし、その具体的なメリットやデメリット、特に浸水対策としての効果や、広がる床下空間の可能性については、詳細な情報が求められています。
今回は、2m高基礎がもたらす変化について、多角的な視点から掘り下げていきます。

2m高基礎の家のメリットデメリット

浸水被害のリスクを低減する

一般的な住宅基礎が地面から40cmから60cm程度の高さであるのに対し、2mという高基礎は、想定される浸水深を大幅に上回ることで、床上浸水のリスクを劇的に低減させます。
近年、局地的な集中豪雨や台風による河川の氾濫など、想定を超える水害が頻発しており、住まいを守るための対策は喫緊の課題となっています。
2m高基礎を採用することで、万が一、周辺地域が浸水した場合でも、住宅の主要構造部や居住空間への被害を最小限に抑え、大切な家財道具を守る可能性が高まります。
これは、特に水害リスクの高い地域に住む方々にとって、大きな安心材料となるでしょう。

床下空間の活用範囲が広がる

2mという高い基礎によって生まれる広大な床下空間は、単なる構造上の空間に留まらず、多様な用途に活用できるポテンシャルを秘めています。
例えば、季節ごとに使用する扇風機や暖房器具、あるいはアウトドア用品や雛人形といった、普段は使用しないけれど保管しておきたい物を収納するスペースとして活用できます。
さらに、趣味に没頭できる書斎やアトリエとして利用することも可能です。
また、配管や設備のメンテナンスが容易になるサービスヤードとしての機能も充実させることができ、住まい全体の機能性を高めることができます。

建築コストや工期に影響が出る

2m高基礎の採用は、多くのメリットをもたらす一方で、建築コストや工期に影響を与える側面も無視できません。
基礎部分の構造が大規模化・複雑化するため、使用するコンクリートや鉄筋などの資材量が増加し、それに伴って建築費用全体が上昇する傾向にあります。
また、基礎工事に要する時間も長くなり、建物の完成までの全体の工期が延びる可能性も考慮する必要があります。
さらに、土地の形状や周辺環境によっては、擁壁工事など、基礎工事以外に追加のコストが発生する場合もありますので、事前の十分な検討と見積もりが不可欠です。

2m高基礎で浸水対策や床下空間は変わる?

浸水リスクを具体的にどれだけ低減できるか

2m高基礎が浸水リスクをどれだけ低減できるかは、その地域の想定される浸水深に大きく依存しますが、一般的には非常に高い効果が期待できます。
例えば、過去の災害記録やハザードマップで想定される浸水深が1m程度であれば、2m高基礎の住宅は床上浸水をほぼ確実に防ぐことができます。
これは、基礎高が低い住宅と比較して、被害の深刻度が格段に異なることを意味します。
しかし、想定を超える豪雨や想定外の河川氾濫が発生する可能性もゼロではないため、過信は禁物です。
地域のハザードマップなどを十分に確認し、さらなる対策(止水壁の設置など)も視野に入れることが賢明です。

床下空間の広さと活用方法

2m高基礎によって生まれる床下空間は、一般的な住宅では考えられないほどの広がりを持ち、成人男性が立って作業できるほどの天井高が確保されることも珍しくありません。
この広さを活かし、単なる物置以上の活用が可能です。
例えば、ホームエレベーターの設置スペースとして将来的なバリアフリー化に備える、ワインセラーを設置して本格的なワイン貯蔵庫を作る、あるいは静かな環境を活かして簡易的なトレーニングルームや防音室にするなど、夢を広げるような使い方が考えられます。
ただし、床下空間を居住空間として利用する際には、建築基準法上の制約や、十分な断熱・換気対策が必須となります。

床下空間利用時の注意点

広大な床下空間は魅力的ですが、その活用にあたってはいくつかの注意点を理解しておく必要があります。
最も重要なのは、湿気対策です。
床下は湿気がこもりやすいため、防湿シートの敷設や換気扇の設置、定期的な換気などを怠ると、カビの発生や建材の劣化、さらにはシロアリの被害につながる恐れがあります。
したがって、床下空間を頻繁に利用する、あるいは保管する物によっては、専門家による適切な湿気・カビ・シロアリ対策が不可欠です。
また、床下へのアクセス方法(点検口の位置や大きさ)、照明やコンセントの配線計画、地震時の揺れに対する配慮なども、快適で安全な利用のためには重要な検討事項となります。

まとめ

2m高基礎の家は、浸水被害のリスクを大幅に低減し、広大な床下空間を多様に活用できるという大きな魅力を持っています。
ご自身の土地の状況や将来設計、予算などを総合的に検討し、理想の住まいづくりに活かしてください。

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